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Oil Mixer UXは、安定した水溶液を作るために開発された希釈装置です。水で希釈して使用する液体は、その倍率(濃度)が生命線です
 
【濃すぎると】 コスト高になる、原液の刺激が強くなる、泡がでるなど
【薄すぎると】 目的の効果が出ない、液が腐敗する、錆が出るなど

 

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 拡大 & Print ⇒ オイルミキサー UX 部位解説

 

 拡大 & Print ⇒ オイルミキサー UX の構造
 



 拡大 & Print ⇒ OIL-MIXER_UX概要図


  

 拡大 & Print ⇒ オイルミキサー UX の設置方法・注意点

オイルミキサーUX の設置をご検討のユーザーさまへ

(設置方法や使用方法の注意点)

 

 オイルミキサーUX は、本体内を水が勢いよく通り抜けることにより内部に真空圧(マイナス圧)
を生み出し、その真空圧を利用して原液を吸い上げ、水と混合し希釈液を作り出す装置です。
オイルミキサーUX に必要な動力は水圧と水量のみ!です。
従って、その水圧と水量が充分に得られない状態になると真空圧を生み出すことができなくなり、必要な濃度の希釈液が作れません。
比較的単純な構造ですが、その分使用方法も限られてしまいます。
これは様々な事例を元にオイルミキサーの設置をご検討中のお客様に知っていただきたい項目をまとめました。必ずご一読くださいますようお願い致します。

 

1.オリジナル部品を違う部品に替えないでください!

 一番多い事例は、ディスチャージノズルという希釈液が出る方のタケノコノズルを自分の都合のいい部品に替えてしまうことです。 実はあのノズルも流体力学的に重要な部品です。その部品を替えてしまってはまともに原液を吸い上げる真空圧を作り出すことはできません。また、この部品に限らず全てのオリジナル部品を他の部品に替えた場合、製品の機能保証はいたしません。

 

2.希釈液側のホースは最短1m、最長10m で設置してください!

 希釈液側のホースはユーザー様で用意して頂いております。
推奨は内径φ19 の耐圧ホースで、最短1m。この最短1m というのは、1m より短いと真空圧が逃げてしまい原液を吸い上げる力が落ちてしまうためです。
また最長10m まで!というのは、ホースが長くなれば長くなる程水圧は減少します。
ユーザー様の水圧、使用原液の粘度にもよりますが、メーカーとして保証できるのはオイルミキサー設置高の水平方向10m までです。

 

3.オイルミキサーの設置高は床面から1.5m が理想です!

 原液が置いてある床面からオイルミキサーの設置高が1.8m 以上になると、原液を吸い上げるために大きな力が必要になります。
水圧が低かったり原液粘度が高かったりすると原液がオイルミキサーまで上がらないことになってしまう場合があります。あまり高所に取り付けないでください。
設置高が1m 以下の場合では付属の原液吸上げホースを短くして対応してください。

 

4.オイルミキサーの設置位置より上部には給液できません!

 オイルミキサーを設置している高さより上部にホースを上げると相当な水圧が減ってしまい、原液を吸い上げなくなってしまいます。
ホースを設置高から一旦床面を這わせてからまた上部に上げると、それがオイルミキサーの設置高より低くても水圧が減ってしまうことがあります。
オイルミキサーの設置位置より低いからといって、長めの希釈液ホースを取り付ける場合はご注意ください。
ホースでオイルミキサーに水を供給する場合でも、蛇口からオイルミキサーまでに10m 以上距離を一旦床を這わせたホースでオイルミキサーの設置高まで立ち上げると、元の水圧が減少する場合がありますので注意してください。

 

5.ホースは折れたり捩れたりしないように取り扱ってください!

 希釈液ホースももちろんの事、水道管からオイルミキサーへ給水する際にホースを使用する場合でも極力ホースにストレスが掛からないように設置してください。
ホースが折れたり捩れたりするとそのホースを通る水の水圧水量が下がってしまいます。
また、希釈液ホースをタンクに固定するなどの目的でホース先端に金属管などを取り付ける場合、その金属管が内径φ19 よりかなりサイズダウンしてしまうと水圧も水量も減少してしまいます。
金属管で複数のクランクを設ける場合も水圧が減少する原因となります。

 

6.希釈液ホースの先端にチェックバルブ等は取り付けないでください!

 希釈液ホースを長いホースにした場合、そこにチェックバルブを取り付けオイルミキサーの開閉バルブは開けっ放しで使用する事例があります。
この場合オイルミキサー内には常に圧がかかり続けていることになり故障の原因になります。
また、フロート式の液面計でも同じことですので、液面計で液量管理をする場合はソレノイドバルブのようなオイルミキサーの一次側に設置する機構を取り入れてください。

 

7.オイルミキサーで希釈液を作るには、最低0.1MPa の水圧が必要です!

 冒頭でお話しました通り、オイルミキサーの動力は水圧のみ!です。
水圧が低ければ希釈液を作ることはできません。
オイルミキサーの接続口PT1/2 で0.1MPa 以上の水道配管に設置してください。
推奨水圧は0.2MPa です。また、原液粘度の上限は100cSt(40℃) です。

 

8.生活用水に直結している上水道には設置できません!

 弊社のオイルミキサーに限らず、水に違う液体を混合させる器具を上水道の配管に接続することは法律で禁止されています。必ず自社配管に接続してください。

 

9.希釈濃度には限界があります!

 水溶性切削油剤の使用を目的に設計されておりますので、あまり高濃度の希釈はできません。
例えば倍率2倍(1:1)、3倍(1:2)のような希釈率には対応できません。
また、ppm 単位の薄い希釈率にも対応できません。

 

10.酸性の液体は使用できません!

 アルカリ値8~10 程度の液体用として設計しておりますので、酸性の液体や高アルカリ性の
液体にも使用できません。

 

11.コントロールダイアルのメモリは単に目安です!

 お客様のご使用なさっている水道の水圧や、ご使用なさっている切削液や洗浄剤の原液粘度はさまざまです。
オイルミキサーのダイアル目盛りはあくまで目安であって、濃度を表すものではありません。
原液粘度は夏季と冬季では大きく違う場合がありますので、夏季は目盛り○○、冬季は○○といった具合で管理すると安定した希釈液が得られます。

 

 上記の11 項目は、実際に問題になった実例を元に注意事項として記載しました。
多くのユーザー様でユニークな使用方法を取られていますが、冒頭にも記しましたが水圧や水量がダウンしてしまう設置方法で使用すると必要な希釈液濃度を得られなくなります。
 本器は0.2MPa の水圧で-0.09MPa の真空圧を生み出す設計になっており、全数検査の後にお届けしております。
オイルミキサーUX のご購入を検討中のお客様は上記の注意点を一読していただき、御社の設備に使用可能か、御社の希望に通り使用できるか、今一度ご確認ください。

Oil Mixer UX


水溶液は適正濃度で使用しないといろいろな弊害を生みます。
Oil Mixer UXは、水溶液濃度管理に革命をもたらしました。

◎用 途
水溶性切削研削油剤、水溶性洗浄剤、水溶性防錆剤、不凍液、水溶性焼入剤、水溶性剥離剤など


◎特 長
水圧を利用して水と原液を混合しますので他の動力は必要ありません。
これ一台で原液粘度を問いません。(1.0〜100cst/40℃)
コントロールハンドルで希釈濃度は思いのまま!
ロックネジで固定してしまえば希釈率が変わることはありません。
希釈作業は開閉レバーの(ON・OFF)だけなので、誰がやっても一定濃度の希釈液が得られます。
安全対策として逆止弁及び水抜き弁を設け、原液や希釈液の逆流を防ぎます。
液面計を設置し電磁弁と連動させれば、完全自動化も計れます。
適量、適濃度が得られるため、V濃淡のない安定した水溶液が作れます。

実例

・トランスファーマシン(5000L)×2台
・内1台にOil Mixerを付けて1月間濃度変化をみました。


双方5.0%から始まりましたが、Oil Mixerを付けた機械は5〜6%に濃度が安定していましたが、従来通りマンパワーで補給した機械の濃度は乱高下し、薄い時は3.6%、濃い時は7.1%と倍近い濃度差が現われました。このことにより、
・切削油剤の使用量は、60%以上削減!
・刃具寿命が200%に延長!
・加工不良率は75%ダウン!
・TOTAL ¥650,000/月のコスト削減!


◎他にも
・水溶性切削液の液寿命が1.5〜2倍に延びた。(エンジン部品加工場)
・加工刃具の寿命が30%延びた。(オートバイ部品加工工場)
・雨期、ワークの錆が出なくなった。(工作機械メーカー)
・切削液、水溶性洗浄剤の使用量が半減した。(自動車部品メーカー)

効果の秘密!

Oil Mixer UXを使用して作った水溶液は、なぜいろいろな効果が生まれるのでしょうか?
濃度が安定する!といった、効果だけではありません。


これはあるエマルジョンタイプの切削液を、Oil Mixer UXで作ったものと、手作業で作ったものの粒径を調べたものです。
Oil Mixer UXで作ったエマルジョンは約90%が1〜2μmに粒径が統一されています。


手作業で作ると、1〜2μmの粒径が約30%でいろいろな大きさの粒径のものが出来てしまい、なかには40μmのものも測定されました。
Oil Mixer UXを使用するということは、濃淡のない綺麗な水溶液を作り、水溶液の力を十分に発揮させることができる!ということです。

Oil Mixer 自動化設置パターン

 拡大 & Print ⇒ Oil Mixer 自動化設置パターン(PDF)

 

Oil Mixer Trouble Sheeting !

1) 正常にセッティングしたはずなのに、原液が吸い上がらない

*オリジナル部品ではなく、違う部品に改造した
  →元のオリジナル部品に戻してください。


*床面から2m 以上の高所にセットした
  →もう少し低い位置にセットしてください。付属のホースは2m ありますが、水圧や原液粘度により揚程高さが異なります。推奨設置高は1.5m です。


*希釈液ホースをセット位置より上部に持って行きたい
  →不可


*使用水道水圧は?
  →200kPa(0.2MPa) が推奨です。


*ダイアル目盛は単なる目安です。
  →ご使用の水圧、原液粘度、使用状況により、同じ目盛数でもできる希釈液の濃度は違います。
   目的濃度を探すには濃度計を用いてください。


*希釈液側ホースの長さは、最短で1m、最長で10m(水平方向)です。
  →希釈液が出る方のホースは、短過ぎるとオイルミキサー本体内で作られる真空圧が逃げてしまいす。 長過ぎても水圧が抑制されて充分な真空圧を生むことはできません。
   オイルミキサーは水が勢いよく本体を通り抜ける際に真空圧を生じさせ、その真空圧により原液を吸い上げて水とブレンドし希釈液を作る装置です。真空圧を生む事を妨げるホース長はやめてください。


2) 今まで正常に希釈液を作っていたが、急に原液を吸い上げなくなった!


*本体内部が汚れている
  →濃度設定ダイヤルを全開にし、原液の代わりにお湯(50℃くらい)を通常稼働と同じ要領で吸い込ませれば内部が洗浄され正常に戻ります。


*本体内部に異物が侵入している
  →鉄配管の内壁が錆ていて、その錆が剥がれ落ち本体に蓄積され水の通りを悪くしている場合があります。この場合は弊社へ送り返して頂き、弊社にて分解洗浄を行います。(有償)


*希釈液ホースの先端に止水弁を取り付けている
  →止水弁だけでon.off を繰り返していると本体には常に内圧が掛かっている状態になります。原液側ノズル内部には原液容器側へ水が入らないように逆流防止ボールが設置してあります。
   内圧が掛かり続けると逆流防止ボールは常に押し込まれる状態になり、固定化され原液を吸い上げなくなってしまいます。
   原液側ホースを外し細い棒状のモノで突き上げれば元に戻りますが、基本的に希釈液側ホース先端に止水弁を取り付けるのはやめてください。


*水圧が落ちている
  →配管レイアウト変更などでオイルミキサーを設置している水道配管に来る水圧が下がっていませんか? 水圧確認を行い、コントロールダイヤルを調整してください。


*ダイアルを0 にしても原液を吸い上げる
  →極稀に、刺激性の強い原液のものを長期間使用し、本体内部が浸食されてしまう例がありました。
   これはオイルミキサーの限界ですので、油剤の種類を替えるか、オイルミキサーの使用を辞めるか、しか方法はありません。



※ 他、問題や不具合、ご相談などがありましたらお気軽にお連絡頂きますようお願い致します。
0463 (23) 6001 iic@i-ko.jp アイコー産業株式会社 担当:小田嶋 横山